7つの書き方さえ覚えれば、誰でも「わかりやすい文章」を書けます。
ライティング講師として活動している筆者は、文章を書くことに苦手意識をもった方たちを何人もライターに育ててきました。
上達方法は「決まった書き方を覚え、例文を真似しつつ書く」を習慣化すること、ただ一択です。
わかりやすい文章は芸術ではありません。本記事のとおりに「わかりやすい書き方」を意識すれば、ビジネス用途としては十分なクオリティの文章を書けます。
7つの書き方と例文を見つつ、わかりにくい文章は今日限りで卒業しましょう。

書籍『文章起業』の著者。ライターや編集者、著者として活動するかたわら、ビジネスに役立つ文章の知識をわかりやすく発信。「文章は立派な武器である」を合言葉に、日々文章力を磨いています。
【著書】
文章起業|書く副業|文章だけで月100万円
短く、シンプルに書こう
文章には「長くなるほど理解しづらい」という法則が働きます。
長く複雑な文章と、短くシンプルな文章の例文を紹介します。
Webライターと聞いても、どのような仕事なのかわからない人もいるかと思いますが、Webライターはネット上に公開されるいろいろな記事を書いて、ネット上に公開される記事の読者の悩みを解決する仕事です。
Webライターの仕事に必要となる道具は、パソコンとインターネット環境のみですが、パソコンを持っていない場合は新しいパソコンを買うために3~5万円ほどの支出がかかります。
インターネット系の仕事は特殊な機材やソフトウェアが必要になると思われがちですが、Webライターを始めるにあたって特殊な機材やソフトウェアは不要ですから、Webライターは比較的少額から始められる副業だと言えます。
上の例文は、ずいぶんと読みづらい印象を受けますよね。文章の書き方が洗練されておらず、長くまとまりのない状態になっているからです。
読みづらさを解消するため、例文の「意味の切れ目」を見つけて、どんどんと短く分割していきます。そして「なくても意味が通じる言葉」を削ぎ落しましょう。
あってもなくても変わらない部分を減らすような書き方を意識すると、ほんとうに伝えたい文章だけが残ります。生まれ変わった例文を読んで、体感してみてください。
Webライターは、ネット上に公開される記事を書き、読者の悩みを解決する仕事です。
必要なものは、パソコンとインターネット環境のみ。パソコンがない場合は新調に3~5万円かかりますが、特殊な機材やソフトウェアは不要です。
ですから、比較的少額から始められる副業だと言えます。
書き方を「意味を見つけて一文を短縮」し、とにかく「なくても良い部分を削る」ように意識すると、文章はここまで変わるのです。
後者の例文くらい無駄のない書き方ができるようになると、仕事として文章を書き、お金をいただけます。
まずは結論から伝えよう
みんな「できる限り、文章を読みたくない」と思っています。
- 取引先から来たメールを読むとき
- 調べるためにネット記事を読むとき
- スキルアップのために読書をするとき
趣味の読書など一部の例外をのぞき、内心では「さっさと要点を教えてほしい」と思っているのです。
ですから、文章の書き方が結論ファーストになるよう意識してみてください。
以下の箇条書きは、本記事の見出しを抽出したものです。
- 短く、シンプルに書こう
- まずは結論から伝えよう
- 納得できる根拠を示そう
- 箇条書き・図表を使おう
- 余白のある文章を書こう
- 言葉選びはわかりやすく
- 書いた文章を読み返そう
どの章も見出しに結論を示してから、本文で結論を補足するような書き方を意識しています。
どこかへ連れていくなら、最初に目的地を伝えてから案内したほうが、案内を受ける側は安心します。文章も同じように「道案内を始めるまえに目的地を共有する」ように意識してみてください。
納得できる根拠を示そう
本記事は「結論のあとに本文で結論を補足している」と述べました。
結論を述べたあとに、補足として理由・根拠・具体例のどれかを付けくわえています。結論だけを述べる書き方では、読み手が納得しないからです。
たとえば、つぎの例文のような主張を読んだと仮定します。
- A社の洗濯機をおすすめします
- 半導体の価格は今後も上がります
- 家庭に蓄電池を導入すべきでしょう
例文を読み、あなたが「たしかにそうだ」と納得するケースは、事前に「A社の洗濯機は良さそう」だとか「半導体不足のニュースを見たぞ」だとか、前提となる情報や価値観を持っている場合のみです。
なにも情報がない状態なら、例文のように「A社の洗濯機をおすすめします」と言われても「なぜおすすめなのだろう?」と疑問に思うのではないでしょうか。あなたの文章を読む相手も同じです。
これはメールにも当てはまります。
お世話になっております。
合同会社ユートミーの藤原です。
来年度より、お客様が加入している〇〇プランの契約料金を20%引き上げさせていただく運びとなりました。
ご理解のほど、よろしくお願いいたします。
上の例文のようなメールが届けば「え? どうして?」と感じますよね。読み手の納得を誘えていない証拠です。
がらりと書き方を変える必要はなく、例文にひとこと追加するだけでも納得度は変わります。
お世話になっております。
合同会社ユートミーの藤原です。
来年度より、お客様が加入している〇〇プランの契約料金を20%引き上げさせていただく運びとなりました。
理由としましては、兼ねてより多くのご要望をいただいていた〇〇を導入したことによるものです。
ご理解のほど、よろしくお願いいたします。
「前提知識がなくても納得できる」ような書き方を意識しなければ、ごく一部の人にしか共感してもらえません。メールの送り先にも、ブログ記事の読者にも、SNSのフォロワーにも納得してもらえないのです。
ですから、結論を述べたあとには理由・根拠・具体例のどれかを付けくわえるよう、今日から書き方を切り替えてみてください。必ず反応が変わります。
箇条書き・図表を使おう
机の上に、2つのコンテンツがあります。
- 本記事をありのまま表示したスマートフォン
- びっしりと字が詰まった、同じ内容の原稿用紙
片方を選ぶとするなら、どちらを「これなら読んでもいい」と思いますか?
おそらく原稿用紙の束より、本記事をありのまま表示したスマートフォンのほうが「読んでやってもいい」という気持ちになるのではないでしょうか。
大半の人は、原稿用紙の束を見るとうんざりします。なにもデザインされていない、ぎゅうぎゅう詰めの文章は読みづらいからです。
ですから、パソコンやスマートフォンを使って文章を書くとき、あえて「文字だけを詰め込んだ原稿用紙」をつくるべきではありません。
箇条書きや表を駆使し、文章を読ませることにこだわらず「情報をわかりやすい形式で伝える」書き方を意識してみてください。本項目に関しては、この記事全体が例文です。
余白のある文章を書こう
窮屈な見た目の文章は、読み手に「この文章を読むのは大変そう」と思わせます。
章題にある「余白」とはなにか、解説を交えた例文を紹介します。
本書では空行や平仮名、鍵括弧や読点(、)を駆使して、見た目の窮屈さを解消した文章を余白の在る文章と定義します。窮屈な印象の文章、つまり余白の無い文章は読み下しに労力を要する為、読者によっては「読み辛い文章だ」と言って、内容に関係なく記事から離脱する要因になるのです。特別な理由が無い限り、文章には余白を入れるように意識しましょう。
本書では空行やひらがな、かぎ括弧や読点(、)を駆使して、見た目の窮屈さを解消した文章を「余白のある文章」と定義します。
窮屈な印象の文章、つまり余白のない文章は読み下しにエネルギーを使います。そのため、読者によっては「読みづらい文章だ」と言って、内容に関係なく記事から離脱する要因になるのです。
特別な理由がないなら、文章には余白を入れるように意識しましょう。
後者の例文は、前者の例文よりたっぷり余白の要素を入れた書き方を意識しています。
例文にも記述があるとおり、余白はつぎの要素を示しています。
空行(何もない行) | 窮屈な印象を和らげ、文章を「意味のある塊」に分割して理解を助ける。 |
ひらがな | ひらがなと漢字の割合は7:3程度にすることで、読み下しの負担を抑える。 |
かぎ括弧 | 口語調の部分だけでなく、キーワードとなる語句を囲み要点の把握を助ける。 |
読点(、) | リズムをつくり、文章の構造を把握しやすいよう読み手に働きかける。 |
余白を意識した書き方を心がけると、同じ内容の文章でも読み手が「この文章は楽に読めそうだ」と感じます。
ぎゅうぎゅう詰めの文章を好む方もいますが、あなたは例文を見たとき直感的に「余白のある文章」と「余白のない文章」のうち、どちらの書き方に良い印象を抱いたのか思い出してみてください。
それが答えになるはずです。
読点をうつ場所を難しく感じる場合は、以下を参考にしてみてください。
- 「~は、~である」(主語と述語の切れ目)
- 「~の際には、~である」(状況の説明)
- 「~に比べ、~である」(比べるとき)
- 「~だが、~である」(逆説のとき)
- ひらがなが続いて読みづらいとき
言葉選びはわかりやすく
新人社員時代、取引先や上司から届いたメールを見て、意味を知らない言葉に戸惑った経験はありませんか?
「アジェンダってなに?」
「PDCAってどういうこと?」
「業務を〝巻き取る〟ってなに?」
ネット記事を読んでいるときにも、似たような経験をしたことがあるかもしれません。
「この言葉、なに? 専門用語かな」
「AともBとも解釈できる表現だな」
「わからないから、用語を調べないと」
このような現象は、書き手が「読み手に配慮しない言葉選び」をしてしまっているために生じます。
書き手の常識は、読み手にとっての常識ではありませんから、想定する読み手のうち「もっとも業界知識がないと思われる人物像」をイメージして文章を書くよう推奨します。
誰に読ませるか明確ではなく、人物像をうまく描けない場合には「中学生でも理解できそうか」を重視した書き方を心がけると失敗がありません。
書いた文章を読み返そう
文章は「書いたら終わり」ではありません。必ず、最初の読者は自分であるべきです。
自ら読み返すと、文章の粗に気づきます。
- この表現だと、わかりづらいかも
- 誤字脱字がこんなにもあったなんて
- 誤解を招く可能性がある言い回しだな
完璧を求めると大変ですが、読み手に届ける文章はできる限り上記のような粗を除いた状態にしましょう。筆者の場合、仕事のメールも納品する原稿も三度は読み返します。
何度も読み返す習慣がつくと、自らの文章のクセを把握できますから、文章の書き方は次第に「自身はこういう文章になりがちだから……」と逆算設計になり精度が高まります。
ただ単に読み返すだけでも効果はありますが、可能なら読み返すときに以下を意識してみてください。
主部と述部がかみ合っているか | △「米一合の炭水化物は、――gの炭水化物が含まれています」 | 〇「米一合には、――gの炭水化物が含まれています」 |
意味のない文章になっていないか | △「富裕層とは、お金持ちを指す」 | 〇「富裕層とは、一般的に収入が――円以上の人を指す」 |
言葉の意味を勘違いしていないか | △「数学の成績はダントツの最下位である」 | 〇「数学の成績は最下位である」 ※ダントツ=断然トップの意 |
例文の△に該当する文章は、読み手がきちんと文章を読む人であるほど「ん? この書き方は変じゃないかな」と評価されます。
結果として、内容が良くても「この文章を信用して良いだろうか」と不信感を募らせる原因になってしまうのです。とくにビジネスの場面では、例文のようなケースに注意しましょう。
総論
わかりやすい文章の書き方は、以下の7つに集約されます。
- 短く、シンプルに書こう
- まずは結論から伝えよう
- 納得できる根拠を示そう
- 箇条書き・図表を使おう
- 余白のある文章を書こう
- 言葉選びはわかりやすく
- 書いた文章を読み返そう
ぜんぶを守ることは多少大変かと思いますが、繰り返すうちに「教えられて真似していた書き方」が、やがて「あなたの文章の書き方」として身につきます。
ぜひ本記事をスクリーンショット、あるいはブックマークに登録するなどして、文章を書くときのチェックシートとしてみてください。